現在私は歯医者に通っています。

で、そこでの治療の途中。

先生が隣の患者さんの診察に行っている間。

助手の方と少し話をしたんですね。

失礼ながら歳は40代後半ぐらいだと思うんですが。

女性です。

8月に一回、この歯医者に行ったときに話をしたんです。

8月は仕事柄忙しい。

なかなか通院できない、と。

そのとき、自分が学習塾を経営しているという話もしていたようで。

それを覚えていてくれたんです。

なので、気を遣って塾の話をしてくれたのですが。

塾選びの悩み

悩み

お子さんはすでに中学校を卒業している様子。

当時を振り返る形で話をしてくれたのですが、塾選びにずいぶん悩んだ、と。

分かりませんよ?

この方だけかもしれませんが、結局選ぶ基準は「どこの塾が良いのか?」だったと。

個別指導とか、集団指導とか、コンピュータシステムとか、どうでもよかった。

ただ良い先生がいて、勉強を取り組むようになって、成績が上がればそれでよかった、と。

むしろ、色々授業の説明を聞かされても混乱するだけ。

資料を見てもよく分からない。

知りたいのは「良い塾かどうか」だけ。

で、結局、この方のお子様は友達から紹介された塾に通ったらしいのですが…。

果たしてあの塾が良い塾だったのか、悪い塾だったのかは未だに分からないらしく…

通わなくても同じだったのでは?

そんな感じのことを言ってました。

「塾ってどうやって選んだらいいんでしょうか?」

「周りのお母さん、お父さんに聞いてみて評判良いところが良いんじゃないですかね~」

塾経営にあるまじき、当たり障りない回答しかできませんでしたけど。

勉強合宿の悩み

お子さんの塾は中3時に群馬県に合宿に行ったみたいなんです。

第一声、「わざわざ群馬に行く意味があるんでしょうか?」

勉強合宿についてはブログでも散々書いて来てますけど、「全くないと思います。」と即答。

「そうですよね、お金と時間がもったいないって思ったんですよ。でも、皆が行くのに一人だけ行かないなんて言えないし…」

「群馬に行ったってやることは一緒ですよね?塾でできないのかな~?って思ったんですよね~」

まさに保護者の声だな、と。

もちろん、この方一人の意見ですから、それを持って世間の総意だなんて言うつもりはないですけど。

私もそう思います。

塾講師、塾経営者としても思いますし、一人の親としてもこの方に同意です。

だから思うんですよ。

こういう意見を持った人が少なからず世の中にいる、と。

それでも勉強合宿を行う学習塾もあるわけじゃないですか。

そしたら、私やこの助手の方みたいな勉強合宿否定派を黙らせるくらいの成果というか、結果というか、それが必要だって。

団結力が高まっただの、モチベーションが上がっただの、そういうホンワカしたものじゃなくて目に見える成果。

サービスとしてのハッキリとした価値。

それがないと何万円もする勉強合宿ってそのうち売れなくなる。

だって世の中に勉強合宿を否定する私のような塾経営者が現れてきちゃってる。

で、この方のように保護者たちもネットでそういう声を上げ始めてきちゃってる。

それでも断行する、それでも合宿を売り切る、相当な覚悟が必要だと。

「勉強合宿に参加すれば、意識が変わると思います。毎年、ここから受験生としての自覚を持ち始めます。」

なんていう中途半端な売込みだったら、来年からはやらない方がいい。

「思います」なんていう希望的観測とか、訳の分からない独りよがりの伝統に説得力はない。

世の中どんどんシビアになってきてる。

ハッキリした価値がないものにお金を払う人はどんどん少なくなってきている。

誰に何と言われようとも価値あるものだ。

誰に何と言われようともその金額、時間をお客様から取るだけのメリットを与えることができる。

ホントにそういう意識が必要だと。

「そうですよね、お金と時間がもったいないって思ったんですよ。でも、皆が行くのに一人だけ行かないなんて言えないし…」

「新潟に行ったってやることは一緒ですよね?塾でできないのかな~?って思ったんですよね~」

この方から何気なく出たたった2つのセリフは、勉強合宿を否定するだけの強烈な説得力が込められてます。

これより説得力のある勉強合宿をやる理由、それをウソ偽りなく絞り出すこと。

勉強合宿をやり続けるには真剣に考えなくちゃいけないかもしれませんよね。

先生の悩み

古いタイプの塾らしく、塾長も怖い感じの人だったと。

自分の主張を一切曲げない頑固一徹タイプ。

ま、個人塾ですから全然良いと思うんですよね。

やっぱりそういうキャラが立ってないと個人塾って集客できませんから。

でも、この方はやっぱり遠慮して相談したいことも相談できなかったらしく。

自分の子供が成績上がらない理由を聞きたい。でも、それを聞いたら怒られるんではないか?

自分の子供が悪い、と一蹴されるだけではないか?

クレームを言いたいわけじゃない、と。

ただ単純に疑問を聞きたかっただけだと。

軽々しく相談したらいけないんじゃないか…。

コレについては私も他人事じゃないな~と。

Mr.Mとしてはわりと適当なことを言ったりしてますけど、自分の塾の塾長としては厳格なイメージを作っているところはありますから。

強いことを言うときもありますし。

ただ、あくまでもサービス業ですから。

お客様が聞きたいことを聞けないなんて時代錯誤もいいところです。

家を建てる。

なんか注文してたのと違う。

指摘をする。

「素人が口出すな!俺はこれで30年飯食ってんだぞ!」

コレって今の時代の職人じゃないですよね。

同じかな~と。

もちろん、プライド持って魂込めて技術磨いて商品を提供しますけど、ミスしない人間、万能な人間なんていないわけで。

神様じゃないんだから。

どんなに力があったって、経験積んでたって、お客様が遠慮して何も聞けないような塾長ってのは…

分かりませんけどね。

そういうサービス精神というか、顧客対応というか、そんなの無視で我が道を行くってタイプの塾長の方が案外生き残れる可能性もあるのかもしれませんけど。

人対人の商売なんで、キャラ的な魅力が全ての要因を凌駕するって部分も確かにありますし。

私は唯一無二の人間的魅力とか、時代を超えた独自性を与えられた人間じゃないんで絶対に真似しませんけど。

凡人は凡人なりにキャラは押し出しつつ、サービス業としての振る舞いはわきまえないと戦えないんで。