※最初に断っておきます。『送迎制度』を設けている塾経営者の方は見ないでください!超絶に腹が立つと思いますから。精神衛生上良くないんで、この記事を読んだあと、仕事のパフォーマンスが落ちたら申し訳ないので…。

挑戦的な題名を書いてしまいましたが…。

いや、これはちょっと考えれば結構ヤバい一手であることは明白なはずなんです。

私は言いたい!

とくにこれから塾業界に就職しようと考えている人たちへ。

この一手を打っている個人塾を見かけたら、応募しないに限る!

将来性がない。

いや、今現在流行っている可能性はありますよ?

でもね、この一手を平然と使っているような経営者に未来があるだろうか?

さあ、Mr.Mが考える最悪の一手とはいったい何なのか…?

実際に行っている塾もわりとあるので怒られそうなんですけど…。敢えて書きます!

最悪の一手は、ズバリ『送迎制度』である!

人口10万以上と条件を付けますよ。だって人口が少ない町とか村だと、さすがに送迎しないと通えない生徒もいるでしょうから…。その辺りの事情は詳しくないので。

でもね、人口10万以上なら送迎なんて要らんでしょう?

10万以上でも辺境に住んでいる生徒は通うのが難しい?

いやいやいや、何でそんな辺境の生徒を1人、わざわざ車出してまで引っ張って来なきゃならんのよ?

辺境の生徒1人引っ張って来て塾の経営が救われますか?という話。

私、昔言われたんです。送迎制度を設けている個人塾経営者の方に。

「送迎は絶対に需要あるから、やった方が良いよ!」って。「何でやらないの?」って。

Mr.MMr.M

(いや…そりゃ需要あるだろうけど、辺境地域の一人、二人の需要つかまえる前にやること山ほどあるし…)

って、大ベテラン先生を前に心の中で思ってたんですけどね。で、送迎を続けているその先生の塾の結果と送迎に一切手を出さなかったMr.M塾の結果は、昨年の卒業生の人数がダブルスコア以上で私の塾の方が多いです。しかもですよ、その先生の塾と私の塾は同じ市にありますけど、圧倒的に私の塾の方が田舎にあるんですよ?

当時、その話をされたときは、生徒数はその先生の塾に負けていたんです。だからその先生も一回り以上歳の若い私をつかまえて意気揚々と「送迎制度」の素晴らしさを伝えてくださったんだと思いますけど…。ま、結果がこれですから。

送迎制度を設けている塾に勤めてはいけない5つの理由

斬る

あくまで人口10万以上の市にある塾で、という話で。

そして、コレは送迎をやっている人に「辞めた方がいいですよ」、という呼びかけというよりかは、今から個人塾の就職を考えている人たちへ、「送迎制度を設けている塾の経営者の考え方ではこの先、その塾が発展する可能性がかなり低いですよ」、という呼びかけです。そしてまた、今から学習塾経営に乗り出す人たちへ、くれぐれも送迎制度なんか設けないようにしてくださいね、という注意喚起です。

しつこいようですけど、これはあくまで人口10万人以上の市の話です…。

近所からの集客ができていない

送迎なんて車の運転がマニア的に好きでなければ面倒くさいんです。

で、なぜにその面倒くさい手間のかかることをわざわざやるかっていうと、集客できてないからなんです。

だって近所から集客できてれば、わざわざ時間と金を使ってデメリットだらけの送迎をやる必要なんてないでしょ?

近所から集客できてないってことは、近所から信頼されてないってことです。評判が良くないってことです。評判が良くないってことは商品力がない。

商品力がない店に将来性ってありますか?

経営者が計算できない人物

町とか村で学習塾経営をしている方でマイクロバスとか所有しているなら、話は別なんです。もうそれはMr.M的思考の範囲外の戦術なんで否定も肯定もしようがないんですが。

少なくとも人口10万以上の市であれば、普通は塾の送迎なんてなくたって通える範囲なわけですよ。もしくは多少離れていたってどうしても通いたいなら家族が頑張って送迎してくれるわけですよ。

ってことはですよ、送迎制度がある塾で実際に送迎を利用する生徒ってそんなにいないはずなんです。人口10万以上の市で塾の送迎のニーズなんて大してないんですから。

私が調べたところで、「いや、この立地で送迎は絶対に入らないはず。」という塾で送迎をしている塾の所有車ってのは、大体、Mクラスのミニバンですよ。ってことはせいぜい8人乗りですよね。

すでにこの時点で送迎バスとしては中途半端感満載なわけですよ。運転手のぞいてMax7人ですよ?コレね、この時点で経営者自身が認めてんじゃないですか。「ま、たいして送迎制度使う生徒いないだろうから、セレナでいいだろ?」って感じで。

せいぜい10人くらいでしょ。送迎利用してくる生徒たち。で、その中で別に送迎制度がなくても通うけど、って生徒が3人くらいいたとして、純粋に7人が送迎制度によって獲得できている生徒だとしましょう。

公立中学生の平均の塾代ってのが1.7万円です。仮に送迎を行っている塾の客単価がもう少し高かったとして2万円だったとしましょう。送迎によって獲得できる7人から得られる売上は、月2万×7人=14万円ですね。

埼玉県の最低賃金は2019年5月現在、898円です。ま、普通は900円に設定しますよね、一番低くても。

送迎の運転手を雇いますよ、最低賃金ギリギリの900円で。迎えに一時間、送りに一時間、1日二時間。で、塾の営業日は月に少なくとも22日ですかね。(ま、たぶん送迎やる塾ってのは足し算の発想なんで、おそらく実際はもっと営業日は多いんでしょうが。)

運転手の人件費が900円×二時間×22日=39,600円。最低でもこのくらいにはなる訳です。

ってことはですよ、月の利益としては14万ー4万=10万円。これは送迎によって生み出される利益を多く見積もってもこの程度、ということです。客単価を上げていますし、運転手の人件費を最低賃金ギリで見ていますし、営業日も少なめに見ていますから。

いや、運転手を雇うのはもったいないから経営者自身が運転してるぜ!って?そしたら、もっと愚かで経営者の人件費なんて、その塾で最も高いわけで1時間当たり2500円でも超少ないくらいなんですよ?(私は自身のすべての生活時間に1時間2500円の設定をしていますが。)

2500円×二時間×22日=110,000円。経営者自身が運転手をやってしまっていたら、送迎によって生み出されている利益は月にわずか3万円程度なわけです…。

ま、最低賃金で運転手を雇った場合についてを考えてみますけど、月に10万円の利益のために送迎をやる意味ありますか?送迎によって7人つかまえてようやく月10万円程度の利益ですよね?じゃ、その送迎やめて、月10万円の利益を出すために頑張ってみた方が絶対に効率良くないですか?

だって客単価2万円なら、運転手の人件費なければ、生徒が5人で10万円の利益ですよ?これでいいじゃないですか。わざわざ市の境目まで眠い目こすって車走らせて7人連れてくるよりも、半径500mの近所から5人連れてくる方がはるかに楽なはずじゃないですか。

塾に近い範囲を狙えば、チラシだって狭い範囲で済むんだし、クチコミだって伝わりやすいし。

ちなみに今回分かりやすく最低賃金の運転手の人件費だけで考えてますけど、コレ、ガソリン代だって入りますし、車のメンテナンス代だって入るんですからね?

その分は送迎代として徴収してるから大丈夫だ!

ホントに?ガッチリ徴収したらそれこそ送迎で遠くから取ってくる可能性少なくなりませんか?そんな高い送迎費払うくらいなら、塾に通いません!って言われるの怖くありませんか?

結局、計算してないでしょ?何となく、送迎あった方が遠くからも生徒を引っ張って来れそうだからやっちゃったんでしょ?月々いくらのマイナスになってるかなんて計算してないでしょ?で、運転手の人件費がアウトになりそうになったら、自分で送迎してるでしょ?つまり、自分の人件費なんて計算してないでしょ?

私も細かい計算は苦手ですけど、送迎のマイナスくらいは普通に分かります。単純なんですよ、利益を10万円稼ぎたいです。5人のお客を集めるのと、7人のお客を集めるのではどっちが簡単でしょうか?って話。でもって半径500mから向こうから来てもらうのと、3㎞以上離れた場所にこっちが迎えに行くのと、どっちが効率的でしょうか?って話。人口が10万以上もいる市なんですよ?

別に損益分岐点だの、フリーキャッシュフローだの、そんなレベルの数字分析じゃねぇ~よって話。こ~んな簡単な計算?もできない経営者に未来があるのかって。そういう話だと。

経営者の思考が足し算経営思考

近くで生徒が集められない。じゃあ、遠くから生徒を引っ張ってこよう!

最強の(最悪の)足し算経営思考ですよ、これは。

今の営業範囲で客を集められないから、営業範囲を広げようなんて、今の時代とんでもない勉強不足の勘違い経営者でしかないですよ。

コレね、従業員からしたらたまったもんじゃねぇ~んですよ。

売上が足りない!じゃあコレもやろう!まだ足りない!じゃあアレもやろう!あれれ?また足りなくなっちゃった!じゃあソレもやろう!

(アンタ一人でやってくれよ…。)

従業員たちの悲鳴が聞こえそうです…。

ダメなヒトダメなヒト

いや、送迎一つで何を極端なことを言ってんの?キミ…。

って?いやいやいや、私のような引き算思考の人間からすると、塾の送迎制度ってのはそういう極論を想起させるだけのインパクトがあるほど、塾経営においてあり得ないサービスなんです。

送迎制度なんて足し算思考の王様みたいな戦術使っている経営者って、それこそ全部が全部足し算思考何だろうなって。集団指導やるでしょ?個別指導やるでしょ?中学受験も高校受験もやるでしょ?私立中学生だって見てるでしょ?そんでもって何か訳の分からない自然体験学習みたいなのもやってない?

もうね、送迎制度なんか本来必要のない市場で戦っておきながら、Mクラスのミニバン買ってにわか仕込みの送迎制度なんか繰り出しているその思考。足りなければ足せばいい、という潰れゆく店が選択する悪魔の道を歩んでいるとしか思えない。

送迎制度がある塾に勤めると、訳の分からん足し算商品に巻き込まれて、休みもないし自分の時間もことごとく潰される可能性大きいです。

送迎の致命的なリスク

軽々しく送迎制度って設けちゃいけないんですよ、本来。とくに専門の運転手なしで、自分が運転するなんてのは、本当は無責任なんです。事故ったらどうするんですか?人の命が関わっているんですよ。もちろん、可能性は低いのかもしれない。低いけど、ゼロじゃない。

少なくとも送迎なんてしなければ、塾側の送迎によって命を落とす可能性はありませんよね?塾の送迎って、われわれの運転によってお客様の命のリスクを上げる行為なんです、極端に言えば。

こんなことまで言っちゃうと、世の中なんにもできない、って話になっちゃいますけど…。

ま、ここは私自身が超絶に嫌なんです。絶対にお客様の命を預かる行為なんて1ミリもしたくない。もし万が一のことがあったときに、仮に塾を潰そうが何をしようが、責任なんて絶対にとれないんですから。(それは卒業旅行の記事でも似たようなことを書いたような気がしますが。)

いいですか、塾講師になろうとしている方がこの記事を見ているとしたら、一つだけ忠告しておきますよ?仮に送迎制度のある塾に就職しました。で、人手不足から「お前が運転手をやれ!」と塾長から言われました。絶対に断りましょう。運転手として就職したなら別ですけど、講師として就職するんですよね?

ブラックな職場、休みも少ない、労働時間も長い、ストレスも疲れもたまっている、眠い目をこすりながら塾の送迎車を運転…。事故って生徒の誰かが傷ついた…、いや、もしかしたら最悪のケースだって考え得る…。ただ塾講師として頑張ろうって思って就職したのに、こんな結果になるなんて…。取返しつかないですよ?私はいつも冗談ばかりでいい加減なことを言ってますけど、ココはマジです。

仮に送迎制度がある塾に就職したとしても、運転は絶対に断りましょう。自分の人生がかかっているんですから。

車の経費分、確実に給料が上がらない

経費

最後はくだらない話のように聞こえちゃうかもしれませんけど。

いや、これは従業員の人たちから見たら決してくだらなくない話なんで言っときます。

Mクラスのミニバンって、新車で300万円弱はします。

経営者は言いますよ、「これは経費で買ってるから、俺の金じゃないからね♪税金で持ってかれるよりマシなんだよ~♪」なんて。

でもね、コレ、従業員側からしたらとんでもない発言なんです。だって、その300万円を従業員の給料に乗せたってちゃんと経費になるわけですよ?

つまりですね、従業員の人件費に使わずに送迎車に300万円の経費を回したってことなんですよ?

でね、従業員側は考えてみて欲しい。俺たちの給料が上がらなかった分、経費に回されたその送迎車が塾全体の売上にどれくらい貢献しているのか?ま、送迎車を買わないとして車の代金300万円が丸々人件費に回ることはないとしても、せめて100万円でも俺たちに配分してくれよ~って思いません?一人、10万円でもいいからボーナスくれよ~って思いません?

その役に立たない送迎車買って、なんで俺たちのボーナスくれないんだよ~?って。

ウチは零細個人塾だから、ボーナスはとてもじゃないけど出せません。でも、送迎車は維持します。車検通して税金払って維持します。車検の10万円は払っても従業員には一銭もボーナスはあげません。自動車税で3万円は払っても従業員との懇親会は自腹です。いや、その送迎車が塾の売上に極めて重要な貢献をしているなら問題ないんですよ?従業員すべてが送迎車がうちの塾の売上支えているよね、って納得できていれば。

でも、もろもろ合わせると雀の涙ほどしか利益が出せない手間のかかる送迎車に、自分たちの給料が吸い取られているって感じるようなら大問題じゃありませんか?

要はね、10万人も人口がいる市で塾を経営していながら送迎車を保有するなんて、金の使い方を間違ってるんじゃないですか、という話なんです。で、そういう塾にあなたの将来を、人生を、貴重な時間を使っていいのですか?という、学習塾業界に就職しようとしている方へのささやかな警鐘の記事と思ってもらえれば。

お終いッ!