今回の記事は体験授業の回数について。

私の塾はズバリ1回だけです。

「無料体験授業2週間!」とか、もっとすごいと「無料体験授業1カ月!」とかありますよね?

もはや聞きなれた感じなんで2週間だろうと、1カ月だろうと、たぶんお客様も何の感動もないような文言だと思うんですけど…

むしろ「ウチは体験授業はありません!」なんて塾の方が目立つような気もしますし。(自信も感じる。)

さすがに臆病者の私はそれはできませんが、2週間も1カ月も体験授業の機会を与えることはしません。

1回で十分なのかなって。

だって300万円するミニバン買うときだって、一つの車に試乗するのってせいぜい1回じゃありません?

セレナに1回乗って、ヴォクシーに1回乗って、ステップワゴンに1回乗ってそれでどれかに決定。

ま、たとえが悪いかもしれませんけど、いくら体験授業を重ねたって分からんものは分からんわけですし、1回で分かるもんもあるでしょうし。

ということで、今回はMr.M塾がとっている”体験授業は各教科1回まで”という方針のメリットについて書いていきたいと思います。

体験授業を1回だけにすることのメリット

集団指導は少ない

手間が省ける

体験生を迎えるって結構手間じゃありません?とくに集団指導塾だと塾生と比べて進度が遅れていたり、そもそもどのくらいできるか分からない部分が多いんで、体験生には特別にプリントを用意したり。(体験生扱いを全くしない強い塾もあると聞きますが、私のような弱小塾だとそれなりに気を遣った準備はするのです…。ま、媚びることはないですけど。)

ま~体験生の性格とかも分かりませんからね。気を遣ったりして疲れる部分もありますし。授業終わりに今日の授業はどうだった?とか聞いたり、授業中に指名するときにも慎重になったり。ま、塾も教育サービス業ですからね、新規顧客をゲットするときにはそれなりに手間をかけるのが当たり前なわけです。

当然、体験授業が2回、3回、4回と増える度にその手間は2倍、3倍、4倍になっていくわけです。

印象が良くなる

「塾 体験授業」ってググってみてください。すると、「塾 体験授業 断り方」なんて予測変換が出てきます。

つまりですね、塾の体験授業ってのはお客様から警戒されている訳なんですよ。体験授業に一回でも行ったら果てしない勧誘電話がかかって来て、バチバチねちゃねちゃ強引に塾に入らされちゃうんじゃないか!?という世の中の恐れが、天下のグーグルに反映されているわけです。

2週間とか1カ月とか体験授業を設定したら、「その間に勧誘電話がたくさん来る!いや、その間に自分の子どもが塾で洗脳される!」なんて思われるリスクだって無きにしも非ず…。

体験授業は1回だけ、勧誘電話も一切しません。個人塾なんて付け焼き刃で営業やったって、たかが知れてるんですから、これで良いと。この方が印象がいいんだから。

不利な部分を見られずに済む

とくに私の塾のように”厳しい塾”をうたっている場合、通い始めると想像以上に厳しいわけです。なまけた態度取っていれば、私や相棒講師のメラゾーマやギガデインを喰らうわけですし、課題がクリアできなければ毎日補習に来なければいけなくなるわけです。

そういうことを目の当たりにして、それでも「この塾に入りたい!」なんて本気で思ってくれる生徒はなかなかいないと思うんですよね。

体験授業が一回だけなら、こういうMr.M塾の過酷な部分を見ないで済む。体験授業一回だけで「授業も楽しかったし、ついていけそうだ!」このくらいの感覚のうちに生徒が塾に入ってくれる。

で、これはこれで生徒にとってもメリットがあるんです。本当の辛さを知ったら、入るか入らないかの段階で「入らない」を選択しちゃうじゃないですか。で、ぬるい塾に行って結局成績上がらないってパターンだって全然考えられる。それは生徒本人だって、保護者だって、望んでいることではないはずなんです(とくに保護者は)。

ま、大丈夫そうかな…。」くらいでとりあえず入塾してしまう。で、その後、過酷さを知るわけですけど、もう入っちゃったものは仕方ない。頑張るしかない。粘るしかない。でも、結局成績が上がれば万々歳なわけじゃないですか。生徒も保護者も我々も。

募集の回転を早めて、集客のチャンスを増やす。

仮に満席状態が続いてしまうような塾の場合は、体験授業に1カ月も猶予をおいたら大変ですよね。1カ月も新たな募集がかけられないことになっちゃうじゃないですか。

たとえばですよ、中2クラスで同時期に体験生が3名いました。で、現状中2クラスは新たな体験生も受け付けられない満席状態でございます。その3名が一か月間ずっと宙ぶらりんのまま、次の募集をかけられない訳ですよ。そんで最悪、その3名が一か月後に全て他の塾に決まっちゃいました、チャンチャン。

いや、コレ、笑えんですよ?それが7月とかだったらどうします?1カ月待っている間に夏期講習の集客が終わっちゃうじゃないですか。

体験授業が1回だけなら、返事の期限は一週間後までで十分です。一週間たって返事が来なければ、募集を再開するんです。7月第一週で体験生が来たとして、次の週にNoを突き付けられても夏期講習の募集のチャンスがまだありますよね。

体験授業を一回にすることで、募集の回転を早めれば集客のチャンスを増やせるわけですよ。

(だから、やたらに体験授業期間が長い塾ってのは「問い合わせが少ないのかな~」って気がするんですけど、そうでもないんですかね?)

良いお客様が来てくれる

体験授業が一回だけにすると、すでにある程度入塾を決めているお客様が来てくれます。

ホームページをしっかり読んでいたり、クチコミで情報をある程度得ていたり、自分の塾を知ってくれているお客様が、最後の確認のために体験授業に参加してくれるというパターン。私の塾はほとんどがコレなんです。

体験授業を2週間とか1カ月とかにすると、猶予が長いんで「とりあえず複数の塾の体験授業に参加してから決めよっか。」程度の動機のお客様が多くなると思うんですね。(ま、そういうお客様が悪いって訳ではないですけど…。)当然、体験授業からの成約率ってのは低くなっちゃいますよね。そうすると「また逃げられた…」って精神衛生上も良くないですし。

(いや、精神衛生上の問題って、経営者が講師で管理者の零細個人塾にとって笑えないほど大事ですよ。経営者がストレスためて暗い顔して生徒に対して日々の不満をぶつけるようになると、大体塾は潰れるわけですから。)

裏技で好印象を与えられる

最後に私の塾が使っている裏ワザ的戦法。体験授業は一回と言いながら、入塾を決めた段階からその月は体験授業扱いで無料で授業に参加してもらう戦法。

つまりですね、5月第一週に体験授業に参加しました。で、即入塾を決めました。5月第二週からの授業にも参加してください、と。じゃ月謝はどうなるんですか?月謝は6月からいただきますので、5月は体験扱いで参加してもらいます、と。授業に少しでも遅れないように、って。

コレ、喜ばれます。お客様としては次の月からの参加だと思っているので、ここで無料での授業参加は想定外なわけです。

ダメなヒトダメなヒト

だったら最初から一か月無料とかにした方がインパクトあるんでないかい?

Mr.MMr.M

バカッ!

ないんですよ、今の時代。「一か月無料だから、ぜひうちの塾に来てくださいね。」的な無料体験授業なんて星の数ほどあるんですから。そんなんで塾を選ぶお客様なんてほとんどいないんです。

でもね、同じ無料でも「無料の授業が一回しかないと思ってたら、一か月も無料授業をくれた!」っていうのはインパクトあるんです。もちろん、チラシやパンフレットに記載しませんので、集客って部分に寄与する戦法ではありませんよ?ここは、成約直後のお客様に対する顧客満足度の向上って部分を狙っての戦法です。

「一か月無料体験授業」とか打ち出したって、集客に対するインパクトなんてほぼ皆無。視点を集客から顧客満足に変えて「一か月無料体験授業」を使おうよ、って話なんです。

一応、この戦法を使う上での注意点を。

・入塾の意志を決めたお客様だけに伝える。

・「他の人には言わないでください。特別対応なので…。」という一言を付け加える。

という2点。

やめてくださいよ、入塾するかどうかを迷っているお客様に対して「じゃあもう一回体験授業に参加いたしますか?」なんて提案。それじゃ、体験授業を1回にしているメリットが無くなっちゃいますから。あくまで入塾をガッチガチに決めてくれたお客様だけのスペシャルプレゼントという位置づけですから。

「他の人には言わないでください。特別対応なので…。」は結構重要なキラーワード。これによって特別感が増します。あとはリスク回避なんですね。

疑問に思った人いませんか?5月第一週に体験授業に参加した人は、5月まるまる無料の体験扱いなわけです。じゃ5月第三週に体験授業に参加した人はどうなるの?無料の体験扱いは5月第四週しかないの?それとも6月第二週まで体験扱いにするの?

しないです。5月第三週に体験授業に参加したとしても、無料の体験授業は5月第四週まで。つまり、その月の範囲内で終わりです。

ダメなヒトダメなヒト

不公平だッ!

って思いますか?いや、不公平じゃないんですよ、コレは。不公平もクソもないんです。

これはあくまで特別な対応なんです。パンフレットやチラシに書かれている正規の商品ではない訳です。あくまで特別扱い、あくまで塾側の善意、あくまで塾からのプレゼント。だからこそ、あくまでこっちの都合に合わせてもらう。

だって一か月間体験授業無料とか厳密にやっちゃったら、月謝の額を案分したりとか面倒くさいじゃないですか。手間じゃないですか。そんなことしてたら、せっかく体験授業を1回だけにしているメリットが激減しちゃうわけですよ。

だからこそ「他の人には言わないでください。特別対応なので…。」が必要なんです。コレがないと、「あそこの塾は一か月無料なんだ」って噂が広まって、いずれそういう制度とかそういう商品だと勘違いされてしまう。そうすると、さっきのような「5月第三週からの参加なんだから、6月第二週まで無料にせい!」とか、面倒くさいクレームが来る可能性が高まっちゃうんです。

まとめ

本来の私の考え方からすると、「体験授業はなし」とか「体験授業も有料」とか、そういう考え方なんですよね。

でも、そこに踏み切れないのはやっぱり弱さですよ。自分の塾がそこまで強気に出たら、確実に集客に響くだろうって弱さ。

ま、実際にそれだけの価値を提供できているとも、まだまだ思えませんし。

体験授業なし、もしくは体験授業も有料、それでもお客様が来てくれる塾ってのは理想ですね。カッコいいじゃないですか。(ずいぶん昔に体験授業も有料、という塾はネットで見たような気がしますが…。ちょっと記憶が曖昧ですけど。)

無料、割引、値下げってのは本来弱者が取るべき手段じゃないんですよね。それやってたら絶対に弱者は生き残れない。ま、言ってみれば無料体験授業だって形を変えた価格競争みたいなもんですから。

「自分の塾は体験授業はない」とか、「体験授業も有料だ」という方がいらっしゃいましたら是非コメント、メールをください!「実際、それでも集客できてるぜ」って話は、私としてもすごく興味のある部分です!

聞いた上でそっちに移行できるかどうかっていうと、自分はビビりなんで自信はないですけど…。