代々木アニメーション学院の『YouTuber科』新設にどう反応する?

時代遅れ

声優やクリエーターを育成する専門学校「代々木アニメーション学院」は、「令和」初の入学生を迎える2020年4月から、「YouTuber科」や「2.5次元舞台演出・制作科」など13学科を新設すると発表した。

時代のニーズに合わせ、新フィールドで活躍できる人材の輩出を目指すのが狙いという。

(HUFFPOST 2019/4/07)

というニュースが先日流れました。

ま、別にこのニュースを聞いたときに私自身は「あ、そうなの。」くらいの反応だったんですけど。

「時代も時代だから、こういう教育サービスも出てくるんだなぁ~」って。

タダですね、こういうニュースが発表されたときに「ハハッ、そんなの教育でも何でもない。ただの色物、そういうのは将来にもつながらないし、趣味や遊びの範囲でやるべきものでしょ?」的な反応をしちゃう学習塾関係者(講師・経営者)いません?

そういう反応しちゃう人って、古すぎると思う。ヤバいと思う。

第一点、本当に時代遅れなのが、「趣味や遊びが将来につながらない」なんて考えているところ。ハッキリ言いますけど、「趣味や遊び」は将来につながる可能性が十分にある時代ですよ?

たとえばね、その昔私の母は内職ってのをやってましたよ。家で何か細か~い部品をカチカチ組み立てる超地味な作業をやってたんですよ。子育てと両立しながらちょっとでも家計の足しになればってことで。

で、あの地味で肩こり満載的な作業を1日4時間程度、20日以上やったとして月に2,3万円の収入だったわけです。

今の時代なら、自分の趣味のブログ開設して上手くやっていければ、もっと短時間でもっと稼げる可能性ありますよね?(ま、稼げるようになるまでは、それなりの努力と勉強は必要ですけど。)しかも、好きなことを書くんだから楽しんで金がもらえる。

「趣味や遊びは将来につながらない。」的な古代思想に捉われている人って、金を稼ぐにはつまらない単調作業を我慢して肩こり満載でカチカチ部品組み立てることが素晴らしいと言うんですかね?清貧…って言うんですか?

第二点が「YouTuber」を趣味や遊び程度と軽く見ているところ。たしかに趣味や遊び程度でやっている人もたくさんいますけど、稼ぐとなるとそれこそ研究も必要だし、経験も必要になる。それこそ、学習塾講師なんかよりも努力しないと勝ち残れない世界でしょ?

で、たぶんね、YouTuberみたいな人たちを軽く見てしまう塾講師ってのは、YouTuberは社会の役に立ってない、的なことも言っちゃうような気がするんですが、本当に役に立ってないですか?立ってますよ、だって多くの子どもたち(いや、大人も)が楽しみに動画がアップされるのを待っている訳じゃないですか。そういう動画に暗い心が救われる少年少女だって大勢いるでしょう?

もちろん、反社会的、人を傷つけることをやってしまう奴もいるらしいですけど、だからこそ、そういう倫理観的なものも含めて教える「YouTuber科」って教育サービスには価値があると。

 

われわれがやっていることの唯一無二の価値観説はいい加減諦めろ!

斬る

以前にも「時代遅れになるな」的な記事は書きましたけど、「時代についていく」ってのは何も最新鋭のシステムを導入したり、流行りに乗って活用もできないSNSをやることじゃないんですよ。

「新しい時代の価値観を素直に認めろ」ってことです。いや、認めたくないのは分かりますよ?私だって正直、心の底では「YouTuber科」なんてそんなに流行らんだろうなぁ~、とか、ま、一時の色物でしょ?って部分はある。

子どもに「私、YouTuberになる!」って言われたら、手放しで「おぉ、そうか!頑張れッ!」って言えるかどうかは自信がない。

やっぱり昭和生まれの平成育ちの人間ですから。学習塾っていう、学校教育の価値観にガチガチに固められた世界で飯を食ってきた人間ですから。

教育=学校教育、将来=学歴、的な絶対的価値観が自分自身の中の相当大きな割合を占めてしまっている部分は否定できない。

でもね、そういう自分の硬直化している部分を素直に認めて、「自分は時代遅れなんだ。」って無理にでも言い聞かせて新しいものを受け入れていく姿勢は持つようにしています。そうじゃないと、ホント、加速する時代のスピードに私の塾や、私の人生は飲み込まれてしまう、ということはホントに常に言い聞かせてます。

ま、私の場合は去年の6月から始めたこのブログが、そういう自分の時代遅れ感を改めて認識させてくれたってのが大きいですね。今や1日400人程度の方が訪問してくれるこのブログ。1日400人ですよ!?自分が子供の頃、400人を毎日集めようと思ったら繁華街で人気のお店を開いたり、テレビCM流したり、チラシを10万枚まいたり、そういうことをしなければ無理な世界だったと思うんです。

でも、今は全然違う。1日400人を机の前から動かずに集めることができる時代。いや、私の1日400人なんか数あるブログの中でもしょぼしょぼのレベル。家に居ながら1日10000人を集める人だって世の中にはいるわけです。でもって、それは当然金にもなる。

算数や国語や理科や社会だけが金を作る時代じゃないんです。われわれ塾講師がやっている学校教育に則した教育だけが、将来につながる、就職につながる教育だという、唯一無二の価値観説。古い。

もちろん、われわれの教育も将来につながる大事なもの。でも、その他の教育も将来につながる等しく大事なものであることは間違いない。動画で飯を食っていく人間もいる、じゃそれを育てる教育も立派な教育。ゲームで飯を食っていく人間もいる、じゃそれを育てる教育も立派な教育。

塾講師、塾経営者は伝統的に続いている学校教育に守られた価値観の中でスペシャリストであり、そういう価値観を大事にする人たちに最高の教育サービスを提供するだけの存在。自分たちは自分たちの領域でのみ、職務を全うすればいいだけの存在。何も他の領域の教育サービスにケチをつける必要はぜんぜんない、というかそんな資格はサラサラない。

「我々がやっているのが、本当の教育だ!YouTuber?eスポーツ?ブロガー?アフィリエイター?そんなの趣味、遊びだよ。」こういう他者を認めない見識の浅い塾講師に、私は絶対に自分の子どもは預けたくない。

いや、別に塾講師にYouTuberの素晴らしさとかも教えろって言ってるわけじゃないですよ?塾講師には勉強面においてのスペシャリストであってくれればいいかなって。(自分の子どもを塾に入れるつもりはないですけど。)

ただね、「我々がやっているのが、本当の教育だ!YouTuber?eスポーツ?ブロガー?アフィリエイター?そんなの趣味、遊びだよ。」なんて平気で言っちゃう人って嫌じゃないですか。勉強だけ教えてくれればいいのに、時代遅れの硬直した偏屈な価値観を子供に押しつけそうで。こっちは算数とか、国語を教えてもらいたいだけなのに、訳の分からない価値観まで教えられたくないじゃないですか。

将来につながるかつながらないか、昭和時代、平成育ちのわれわれが判断していいはずがない。

ダメ講師

今の私からすると、「YouTuber科」が将来につながらないなんて口が裂けても言えません。ブログを10カ月運営してきて、訪問者数が伸びたり減ったり。広告収入が伸びたり減ったり。何がどうなってそういう現象が起きているのか、未だに分からないことだらけです。で、これから先、このブログをどう運営して、何に繋げられるのか。そういうことも未知数です。

おそらくですけど、代々木アニメーション学院の「YouTuber科」で教わることって動画作成だけじゃないでしょう?パーソナルブランディングだの、集客の仕方だの、マネタイズの方法だの、そういうことも学ぶわけですよね、きっと。

超役に立つじゃないですか!私が学びたいくらいですよ。私が運営してきたこのブログの行く末は、私が小学校~大学まで学んできた勉強では解決しないわけです。でも、「YouTuber科」なら解決できるかもしれない。仮にYouTuberになれなくたって、「YouTuber科」で学んだことが生かされる場所なんか、今の時代、無数にある気がするんです。

勘違いしないでくださいね。私は極論言ってるわけじゃないですから。東大目指すよりYouTuber科は行った方がいい、なんて言ってるわけじゃないですからね!英・国・社・理・数を勉強するよりも、動画作成とか学んだ方が良いって言ってるわけじゃないですからね!

そうじゃなくて、新しい時代の何かを何も知らないで、自分の価値観に固執して、訳の分からない教育業界の上下関係を設定しちゃうのは辞めた方がいいですよ、ということを言いたいのです。他者を認める度量、時代の変革を認める素直さを身につけた方がいいですよ、と言いたいのです。(批判ばっかりしている私が言える立場じゃないんですけど。)

昭和生まれ、平成育ちのわれわれが「将来につながる」なんてことを言う危険性。令和時代に生きる若者たちに、われわれが「将来」を語れるわけがない。希望とか挫折とを乗り越えるとか、そういう心持ちを語るならいざ知らず、「食い扶持」というか「稼ぐ」というか、そういう経済面のことでは本当に未知数な時代なんですから。