個別指導学院Hero’sとは?

疑問

関東圏の人はあんまり知らないと思うんです。

私も埼玉県在住の埼玉県での学習塾経営ですから、最近までぜんぜん知りませんでした。

株式会社ヒーローズホールディングスの本社が静岡県にあり、前身の社名も東海出版株式会社ということで、東海地方を中心に勢力を張っている学習塾ということで。

ただ、埼玉県にもチラホラと教室展開してますね。どこかに何かで行ったときに見たことあるんですよ、たしか。「あ、こんな個別指導塾もあるんだ。」って。人が多い所苦手なんで、さいたま市方面、そんなに行かないんですけど、確かそっち方面で。

で、肝心の個別指導学院Hero’sですが、結構謎が多い。

まず、大前提として指導スタイルが分かりにくい…。要はね、個別指導学院という冠がありながら、従来型の個別指導なのか、それとも流行りの自立型個別指導なのか分からんのです。

これ、ホームページ見てもらえば分かります。書いてないんですもん。1対1とも、1対2とも、1対3とも書いてない。ICTを使った、AIを使った、自立学習を可能にした…的なことも書いてない。

謎過ぎる指導スタイル。

ホームページで目につく言葉は「1コマ1000円~」ですね。とにかく、安さを売りにしています。そういうことを考えると従来型の個別指導塾ではないのかな、とも思うんですが。従来型の1対2とか、1対3とかはどうしても人件費がかかっちゃいますからね~。

Hero’sの開業資金の目安

経費

さて本題に入っていきましょう。まず、Hero’sのフランチャイズオーナー向けのサイトより、開業資金の目安がありますので、そちらを見ていきます。

まず始め、スタンダードプランと言われるプランでの開業の場合。

スタンダードプラン
加盟金 180万円
保証金 50万円
研修費(交通費別途) 45万円
教材初期設定費 16万円
生徒管理システム 1万円/生徒50名毎に1万円
生徒管理システム初期設定費用 5万円
合計 297万円

一見、安いです。明光義塾とかだと、開業資金の目安は1000万円を超えますからね。

ただしHero’sも、この費用だけでは済みませんのでご注意を!

物件取得費、内外装費など別途かかります。

Mr.MMr.M

正直、これは結構かかりますから…。ま、+100万円は見ておいた方が…。

あとはですね、私の最大の謎なんですが、広告宣伝費はどうなのよ?って話。

スタンダードプランには広告宣伝費に関しての記載がホームページ上はないんですね。これ、広告宣伝費も別途の場合は、さらに+30万円は堅そうです。

ちなみにHero’s、オールフリープランという休日のお父さんが昼間に妥協して飲むような名前のプランも用意されています。

ちなみにオールフリープランの開業資金はこちら。

オールフリープラン
加盟金 0円
保証金 0円
研修費(交通費別途) 0円
生徒管理システム初期設定費用 0円
合計 0円
ダメなヒトダメなヒト

オイラ、契約しちゃうッ!

Mr.MMr.M

1つ言っておきますけど、タダほど高いものはないですよ…。

ちなみにこの驚異のオールフリープランですが、こちらの記載には「広告費は別途必要です。」と書いてあるんですね。

「また契約条件がスタンダードプランと異なります。」との記載も。ま、普通に考えてロイヤリティが高いんだと思うんですが。その辺りのことは書いてありませんでした。

スタンダードプランのロイヤリティに関しては生徒1名入塾につき6000円。

売上に関しては10%のロイヤリティです。

この辺りは一般的ですね。

Mr.MMr.M

う~ん、やっぱりオールフリープランのロイヤリティが気になるぞ…。

開業資金に関してのMr.M的チェック!

私が以前に記事にしたフランチャイズ系個別指導塾の加盟金などの8社の平均(やる気スイッチグループ、明光義塾、V明光義塾、城南コベッツ、Itto個別指導学院、名学館、京進スクール・ワン、個別指導塾トライプラス)が、330万円程度でした。

そこから考えるとHero’sは30万円程度は安いことになりますね。

ただしですね。このときの8社平均の330万円には広告宣伝費を含んでいる会社も複数あります。

たとえば、スクールIEの加盟金などの合計は575万円ですが、その中に広告宣伝費が含まれています。

城南コベッツもそうですね。

ちなみにスクールIEの広告宣伝費は250万円、城南コベッツの広告宣伝費は150万円となります。

つまりですね、Hero’sの開業資金297万円に広告宣伝費が含まれていない場合、ある程度の上乗せは覚悟しないといけません。私は先ほど+30万円と書きましたが、それはあくまで私の貧乏経営基準で考えた場合です。

ちなみに開業資金の目安の8社平均は680万円程度でした。Hero’sでの開業も広告宣伝費、物件取得費、内外装工事、そういうのを含めると500万円程度は堅そうな気が…。

Hero’sの収益モデル

斬る

続いて私の大好きなフランチャイズの収益モデル。Hero’sの場合、このような例が出ています。

生徒80名、新入生2名 12月実績の売上

入塾金 40,000
授業料+講習会 4,312,200
速読 225,000
カリキュラム作成 269,000
諸経費 28,600
売上合計 4,874,800

売上合計は4,874,800円です。

生徒80名、新入生2名 12月実績の支出

この会社、変なところに丁寧で支出に関して原価と経費に分けてます。

まず原価は…

教材費 43,200
システム 21,600
ロイヤリティ① 12,000
ロイヤリティ② 483,480
生徒管理費 25,920
原価合計 586,200

経費については…

家賃 194,400
諸経費 70,000
講師人件費 862,440
その他経費 80,000
経費合計 1,206,840

よって、支出の合計は1,793,040円です。

生徒80名、新入生2名 12月実績の利益はどうなる?

4,874,800円-1,793,040円=3,081,760円の利益。

ダメなヒトダメなヒト

ええやん!ええやん!オッサン、ヒーローになりたいやん!

Mr.MMr.M

さ、ここからお得意のチャチャ入れが始まりますよ~♪

収益モデルに関してのMr.M的チェック!

授業料+講習会の売上にツッコむ

まず、私が気になったのは「授業料+講習会」の部分。この部分の4,312,200円の売上に妥当性があるのか。

で、一生懸命ネットを検索してHero’sの月謝を調べたんです。そしたら、あるサイトに中3生週3回の月謝が19440円という情報をゲット。これは参考になる。

ということで、仮に生徒80人が全て中3生週3回通塾生だとしましょう。

するとですね、通常月謝で19440円×80名=1,555,200円の売上。

そうすると講習会の売上は4,312,200円-1,555,200円=2,757,000円。

生徒80名いるんで、一人頭の冬期講習会費は2,757,000円÷80名=約34,000円。

ただし、今のは塾生全員中3生というあり得ない仮定です。

中3生週3通塾19440円ですから、客単価はもっと下がるのが普通。自分の塾に照らし合わせると、おそらく0.8掛けは必要かなと。そうすると客単価は約15,000円程度。

これで同じ計算をすると、通常月謝の売上が1,200,000円。講習会費の売上が3,112,200円。一人頭の講習会費は80人で割りますので、3,112,200円÷80人=約38900円。

講習会費の客単価が40,000円弱ってのは、「まあ妥当かな」って感じがします。評判が悪い塾とかじゃなければ、ぜんぜん可能かなって。

通常授業の客単価にしても、かなり現実的な数字使って計算してますので、Hero’sの売上試算に関してはとりあえずツッコむところはなさそうです。この辺りは客単価2万円越え設定の他のフランチャイズ系とは違いそうですね。

家賃にツッコむ

次に気になったのが、家賃194,400円という部分。「何か安いなぁ~」と感じたのと、偶然にも中3生週3回月謝の19,440円のちょうど10倍という金額。

Mr.MMr.M

意図的…

と、疑り深い私は感じてしまったのです。

まず、生徒80人って言うと、実は現状のMr.M塾の生徒数とほぼ同じなんです。で、家賃は私の塾の場合、余裕で30万越えです。他の記事にも書きましたけど、ぜんぜん駅から遠いんですよ?それで、その金額ですからね。ま、私の塾の場合、中学生の生徒数分の座席を用意するんで普通の塾よりも面積は必要になっちゃうんですけど…。

調べてみました。家賃20万を切る感じで、どのくらいの物件が借りれるのか。

埼玉県でまあまあの人口を誇る市町村で調べると、家賃20万円でも50平米越えは借りることができそうです。駅近でも。私が調べた中で、駅からちょっと離れた場所で150平米越えもありましたね。

まず、生徒一人あたり週3通塾だとしましょう。いや、そのくらいの通塾日数を想定しないと、Hero’sの場合、月謝が安いんで客単価がかなり落ちちゃう可能性があります。客単価15,000円キープを考えると、生徒1人週3通塾は既定路線で。

そうすると、生徒80人が週3で来るわけですから、80人×3回=240席。一週間で生徒が使う延べ座席数は240席ですね。

さて、Hero’sの授業時間設定ですが、1コマ50分設定らしいんですね。すると、1日4回転くらいはいけますよね。授業時間が17時から21時までだとしても。で、平日5日営業だとしましょう。

4回転×5日×座席数□>240席になればいいわけです。するとですね、座席数は12席あれば計算上は足りちゃうことになります。4回転×5日×12席=240席(週当たりの稼働可能延べ座席数)。

ただ、これは現実的でない。個別指導塾はバンバン振替授業とか出ますからね。12席じゃ、毎日すべての時間、すべての座席が満席になる仮定ですから。余裕を考えて20席くらいは最低でも必要です。

じゃ、20席の教室ってどのくらいの広さがあればいいのか。

これはアールエフヤマカワのホームページが参考になります。そのページによると、10坪、約33平米で生徒の18人の座席が用意できると。約33平米で18席なんで、50平米もあれば余裕で20席は作れます。

さっきの話に戻りますけど、家賃20万程度で50平米の店舗はあります!十分に借りれます!

怪しいと思った家賃ですけど、生徒数から見ても妥当でした…。

Mr.MMr.M

斬れない、Hero’s、なかなかに斬れない!

ダメなヒトダメなヒト

どうした、どうした~?いつものキレがないんでな~い?キミ~、回し者じゃないでしょ~ねぇ?

個別指導学院Hero’sのフランチャイズ契約に関してのまとめ

斬れません

収益シュミレーションはなかなか妥当な数字が並んでいると思います。

私の拙い調査力と分析力だと、Hero’sの収益モデルは斬れませんでした…。

タダですね、疑問はあります。

モヤモヤはあります。

決してHero’sの回し者でもないですし、関係者でもないんで、そのモヤモヤの部分は主張しておきたいと。

まず、収益モデルが12月というところ。ここは疑問。

なぜ、通常月じゃないのか?なぜ、わざわざ売り上げが大きくなる月の収益モデルなのか。

実は、この記事は数日前から書こうと思っていて、数日前にもHero’sのサイトをチェックしていたんです。その時の収益モデルは実は、この収益モデルじゃなかった。

そのときの収益モデルは8月の実績だったんですね。

つまりですね、そのときも講習月の収益モデルだったんです。夏期講習ですよね。

う~ん、疑問。妥当な計算式使ってるように思うんですけど、わざわざ売り上げが大きくなる月を選ぶなんて…。「儲かるぞッ!」ってことを単純に見せたいだけなんですかね?モヤモヤ…。

あとはさっきも言った広告宣伝費ですよね。これの扱い。金額が何も載ってない。広告宣伝費は大きいですよ。この大きな金額部分をあえて載せない理由は?モヤモヤ…。

オールフリープランのロイヤリティも気になりますよね。開業資金、0円ですよ?明らかにこっち選ぶでしょ、普通。スタンダードプラン、選ばないでしょ?でも、スタンダードプランが用意されてるってことは、オールフリープランのロイヤリティはなかなかの条件であるはずなんです。なかなかに厳しい条件があるはずなんです。じゃないと、皆、オールフリープランでしょうから。そこが知りたい。知りたいのに載ってない。モヤモヤ…。

あとはHero’sの根本、指導スタイルがどうなっているのか?1対2なのか、1対3なのか、それとも自立型個別指導塾なのか。一応、収益モデルの12月の人件費みると、80万円超えてるじゃないですか。とすると、従来型の個別指導塾なのかなって推測はできるんですけど…。でね、生徒80人で人件費80万円って妥当なような気もするんですよね。オーナーも授業に入ってれば、そんなもんで十分行けるのかなって。数字が妥当なだけに、なぜに指導スタイルをはっきり載せないのか?モヤモヤ…。

今までの収益モデルを斬る系の記事は、はっきりした数字があって「いや、これは理想的すぎる」って流れだったんですね。でも、今回のHero’s、分かっている範囲の数字を斬ろうとすると斬れない。妥当なんですよ。でも、本当に斬りたいなと思ってる部分が、分からない。謎になってる。提示してくれてない。

表に出ている数字は妥当でも、実際モヤモヤポイントがどのくらいあるのか。それがフランチャイズ契約に進むまでにハッキリすればいいですけどね。ま、もちろん、実際に問合せをする人とかには説明会で詳しい数字説明はあると思うんですけど。

う~ん、今回は何となくスッキリしない形で記事を終えることになりそうです。ま、たまには批判根性なくして、素直にお得はお得、良いものは良いって認めなさいってことなのかもしれないですけど…。


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