前回の記事で書いたOさんとの直接対談の話を記事にしたいと思います。

話を伺っていると、自分の会社員時代をまざまざと思い出しましたね~。

ま、Oさんの内容は、私の会社員時代を優に上回る凄まじさでしたけど…。

ホントね、あの環境で頑張って働いている塾講師がこの世には五万といる訳ですよ、頭が下がります…。

そりゃ~あの環境にいたら、多少見通し悪くても夢見て独立開業したくなりますよね…。

このブログじゃないですけど、まさに「普通の生活」目指して。

今回の記事はOさんから聞いたある学習塾のブラックすぎる実態について。

Oさんの身バレ防止のためにも会社名は秘密ですけど、ホントは言いたい!だってこの会社、たぶん入ったら不幸しか待っていませんから…。

人材不足と人材の質

学習塾の講師不足は今に始まったことではありませんし、Oさんの会社だけじゃありません。

私の塾だって現在教室拡大を狙って人材採用活動をずっと続けている訳ですし…。

ただ、やっぱり実態はなかなかハードなんですね。

講師不足どころか、教室長がコロコロ変わったりって…。

講師確保どころか、教室のリーダー確保に追われている現状もあるみたいで。

しかもその質がとにかくひどい。

講師の質じゃありませんよ?

教室長の質です。

お菓子食べながら、スマホいじりながら授業やるとかやらないとか?

私の塾なら分子分解レベルで制裁食らわしますけど、これが教室長ってことなんで…。

教室のボスがこれじゃあ、勉強する環境ではありませんよね、きっと。

おそらくこの教室はカオス。

Oさんがおっしゃってましたね。

「生徒の半数が成績上がればいい方だ」って。

成績上がらない生徒のために形だけの補習を入れて「ほら手厚くやったでしょ?」的な体面を取り繕う仕事をしているって。

そりゃ、教室長がこれじゃそうなりますよね。生徒の成績伸ばそうとしていないんですから…。

自慢みたいになっちゃいますけど、私の塾だと9割の生徒は成績上がってます(それでも足りないですけどね)。個人塾ってそのくらいじゃないと生き残っていけないと思ってますから。

で、このくらいの成績UPを実現するような仕事じゃないと、自分の仕事にプライド持てないっていうか、仕事つまらなくないですか?って話。

ま、やっぱりOさんの塾では講師の定着率も悪いみたいで(当たり前ですよ、成績上げて感謝されるって学習塾講師の醍醐味が体験できないんですから。)、Oさんは自分の身銭を削って講師を飲みにつれて行って不満を聞いたり、苦労しているみたいです。

話を聞くと私のBBQ懇親会と同じようでもあり、全く異なるなと感じる部分もあるんですよね。

Oさんはとにかく講師が辞めないように、自分の仕事が追い込まれないように講師とコミュニケーションを取っている。意識はカンペキに守りですよね。だからきっとOさんにとってその飲み会は面白くない。

私はどっちかというと、もっとチームワークを強化して、もっといい仕事してくれよって意味合いが強い。(自分自身のBBQ能力を高めたいという要素もありますけど。)それにBBQに行ってスタッフの誰だれがこういうことをやった的なことをお客さんと共有して、スタッフのキャラ設定に利用したりもしますし。私の場合は意識は攻めです。ただの懇親で終わらせたくないって思いでやってますので、私自身も重要な仕事の一部として楽しくできる。

もうホント、Oさんのお話聞いてると「負の連鎖入ってるなぁ~」って可哀そうになっちゃいましたね。

驚異の休日日数とその設定

Oさんの休日見せてもらったんですけど、正直、飲んでたコーヒー吹きそうになりましたよ。

マンガみたいに「ぶぶっ」って。

「うっそー、げっそー、鼻くっそー♪」って子どものときに流行ったセリフ、もう少しで言うところでした。

以前、個人塾のヤバすぎる休日数について記事にしましたけど、世の中、上には上がいるもんです。

Oさんもおっしゃってましたけど、「これじゃゾンビになる」って…。

この塾は日本全国をゾンビ化することが会社の理念なんだろうと思うレベルで。

見せてもらった12月の休校日は何と3日。1月の休校日は2日。

「他の社員の方と入れ換えで休むんですか?」

「いや、教室開けてる日は全部出勤です…。」

うん、ゾンビパウダーだね。って感じで…。

笑えないですよ、12月31日~1月3日、全部出勤って…。

紅白も箱根駅伝も何も見れないんですね~、年末年始出勤する塾講師を想像するとかなり悲しくないですか?(好きでやってるなら仕方ないですけど…。)

まあ、これも中学受験まで設定しちゃってる何でもござれ塾の宿命なんですかね…。

ちなみにOさんに頂いた資料から休校日を数えてみると70日ちょっと。

求人募集要項を見ると年間休日には触れられていないんで、「ウソは言ってないよ♪」ってことなんですかね?

もうね、休日に触れてないあたりがゾンビパウダー振りまく気まんまんって感じはするんですよね~。

ちなみにOさんの塾、休日設定がムチャクチャで変な時期に連休があったりするんですね。

Oさん曰く「休日の数合わせ」だそうで…。

いやっほぅ~♪9連休だぜッ!海行こう、海♪

なんてことにはならないそうで、生徒のテスト日程とか無視した休校日なんで、「何でうちの子のテスト前に塾やってないんじゃ~!」的なクレームが毎回あるとのこと…。

連休あってもクレーム気になって最後の日とかはゆっくり休めませんよ。連休最終日には、深刻なサザエさん症候群がおそってくるでしょうね~。

生徒のこともスタッフのことも無視した休日数と休日設定。誰に何の得があるのか謎すぎるんですけど、ゾンビを造るって目的なら辻褄が合いますね。

生徒数と売上

いくつかの校舎の生徒数も見せてもらったんです。

「いや、Oさん、それは社外秘というヤツでは…。」と格好は遠慮をしつつ、よだれダラダラで資料をもぎ取るMr.M。

いくつかの教室は私の塾よりも生徒を集めていて、「この商品力でこれだけの生徒数集まるのかぁ~、やっぱり規模が大きい会社は強いなぁ。」と。(ま、この会社はそれほど規模が大きいわけではないようですけど。)

ただ、Oさんの話だと黒字化できてる校舎がその中の10%程度だとか…。

てっきりOさんの教室だけがピンチなのかと思っていたんですけど、会社全体で結構なピンチでいらっしゃる…。

また、この会社のなかなか素敵なところは、受講生徒数がメッチャ少ない特別講座を土日に開校したりしちゃうって点。普通に計算して人件費が売り上げを軽々上回っているんですよね。

やればやるほど赤字になる商品を社員の土日を潰して敢行するという素敵な方針。でもって、生徒の半分が成績を上がればいい方って…、なんのための土日授業?Oさん、くれぐれもゾンビにならないようにッ!

生徒の質

いやぁ~ここについても衝撃的な話をいろいろ聞きましたね。

講師が教室に入って来ても、音楽聞いてたり、お菓子食べてたり、ジュース飲んでたり。

授業が始まれば、「先生、教室が暑いんだけどぉ~。」「先生、字が小さすぎて読めないんだけどぉ~。」「声が小さいんだけどぉ~。」的なことを連発。

言葉通り教室が暑かったり、寒かったり、字が小さかったり、声が小さいとすれば、教育サービスとして絶対に改善しないといけないですけど…。

言葉通りの状況とは、どうやら違うみたいですね、そういうやり取りして講師をもて遊ぶというか、Oさん曰く「主導権の奪い合い」なんでしょう。

「この先生は自分たちの言うことを聞く講師なのかどうか」の探り合い。

私もこの仕事を始めたばかりの頃は経験しましたし、いわゆる優しい講師が生徒たちからこういう攻撃を受けていたのを見たこともあります。

ま、この状況だと冷房つけたら寒いって言うでしょうし、声を大きくすればうるさいって言うでしょうし、何やってもダメなんでしょうけど…。

正直、今のMr.M塾とはヤバいくらいに違いますね。仮に私の塾で「先生、寒いです。」って生徒が言ったらホントに寒いんです。「字が小さくて見えません。」って言ったら、たぶんホントに字が小さくて見えづらいんです。

生徒たちの質が全然違うんですよね。講師との主導権の争いなんてまず考えてない。生徒たちは普通に勉強しに来てるし、われわれの指示を聞く気で来ている。主導権とって自分の思い通りにしようなんて生徒、たぶん一人もいないと思います。

Oさんが言うような環境に今の私が入ったら、暴れまくりでしょうね。叫びまくりでしょうね。でも、会社員じゃそれはできません…。会社の方針があるでしょうし。その方針は十中八九、どんな生徒でも退塾させちゃダメ!ってやつでしょうし…。

こんな生徒たち相手じゃ、ストレスたまりまくりで髪の毛薄くなっちゃいますね…。

講師たちの心の叫び

改まった話が一通り終わった後で、Oさんがふと苦笑いを浮かべて言ったんですね。

「普通にしっかり仕事をやって、普通に評価されたい。」って。

この一言でしょうね。

学習塾講師として生徒の成績を上げるために授業準備、入試研究に時間を使い、授業で思い切りフルパワーを使う。理解度が低い生徒や点数が悪い生徒には、授業料とか関係なしにバンバン補習を入れて全員の成績を上げるために力を尽くす。

たぶん、熱意をもってこの業界に飛び込んだ人の多くが、そういう仕事をしたいと望んでいるんではないでしょうか?Oさんの一言は、多くの学習塾講師がうちに秘めている魂の叫びだったのかもしれません。

「こんなゾンビ製造工場みたいな環境なら辞めた方がいいですよ。」って言いたい気持ちが強いですけど、そう易々と会社を辞めれない事情も皆さんある訳で…。無責任な発言はできないんですよね。

少なくとも私の塾ではゾンビパウダーを振りまくことのないような環境を目指していきたいと。当然、企業ですので理想論だけで経営はできませんけど、働いている人がやりがいを全く感じられないような職場は私も嫌ですから。


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