皆さん、生徒が塾を辞めるときに理由って聞きますか?

私は向こうが言わなければ、あえて聞くようなことはしません。(余程のことがあれば聞きますけどね。絶対にやめないと思ってた生徒が辞めたときとか…。今年は1名ありましたね…。)

「先生、塾を辞めます。」「はい、分かりました。」これのみ。(保護者が塾を辞めさせたくない場合なんかは少し話をすることもありますが。)

なぜか?

私は生徒が塾を辞める理由のほぼ100%が成績不振だと思っているから。

たしかに成績が上がってるのに辞めていった生徒もいますよ。

「定期テストで100点以上UPしてるのに辞めた…。チクショ~!」そう思ったこともあります。

でも仮に200点上がってれば辞めただろうか?

学年10位以内に入っていれば辞めただろうか?

「いや、さすがにそこまで上がっていれば辞めなかっただろうな…。」って思う訳ですよ。

そう考えれば結局、成績不振に行きつくわけです。

大手塾時代のMr.Mは必ず退塾理由を聞いていましたし(会社命令ですので聞かなければ打ち首です…)、大手塾の香りがまだ私の脇のあたりに残っていた開業初期も聞いていました。

で、当時を振り返ると「退塾理由を聞いたところで何にもならなかったな」というのが結論です。理由を聞いて退塾を止める面談して…、まあ普通止まらんです。稀に止まる場合もありますけど、結局すぐ辞めるパターンがほとんどですし、時間の無駄ですし。

その理由、本気で真に受けてます?その純粋さはいらない。

保護者が退塾するときに我々に伝える理由ってどんなものがあるでしょうか?

「もう本人がこれ以上勉強を頑張れないと言っているので。(Mr.M塾はこれが多い!)」

「家で自分でやってみたい、と本人が言っているので。」

「家から遠くて送り迎えが大変なので。」

「周りについて行けないから、周りに迷惑がかかるので。」

「習い事とか重なって忙しいので。」

「友達関係が上手く行かないみたいで。」

まあ色々ありますよね?でも不思議と「成績が上がらなかったので。」と言う保護者様は少ない。

そりゃ~当たり前です。言いづらいでしょう?それは。

ラーメン屋のラーメン不味くて、それ残して店出るとき、「ラーメンがマズかったんで。」って言えます?言わんでしょう。「量が多くてちょっと食べきれませんでした…、すいません。」とか気を遣うのが日本人でしょう。「成績上がらないんで辞めます。」ってそのレベル。

なので、保護者様の発する退塾理由を真に受けないでくださいね。その純粋さはホント要らない。火曜の燃えるゴミの日にまとめて出した方がいい。

ダメなヒトダメなヒト

俺のところは月曜なんだけど、どうしよう?

「引っ越し」とか「受験が終わった」とか、そういう形のある明確な理由以外は基本「成績不振」と捉えた方がいい。塾の発展のためにも。己の成長のためにも。

「成績不振」で退塾する当たり前の理由。

われわれの商品の肝って何ですか?学習塾の商品の肝。これがなければわれわれの存在価値がないってもの。

「成績UP」でしょ?「志望校合格」でしょ?

人間力上げますとか、考える力鍛えますとか、新しい時代に必要な力を身につけさせますとか…。いろいろ言う塾、たくさんあります。結局ね、洒落臭いんです。

洒落臭い

まあ、そういうことを言うのは個人の自由かもしれませんけど、「成績UP」っていう肝を抑えてなければ学習塾としてはすべて洒落臭い。金を払っているお客様からしたら、そういうことは個人的趣味の範囲でやってくれ、という話。

私の得意なラーメン屋の比喩を使います。

あるラーメン屋があるとします。健康に良い、店はオシャレ、注文は次世代ハイテク機器、店員はイケメンお兄さん、でも味はクソまずい。何年持ちます、この店?

たしかにね、物珍しさで最初は客が入るかもしれませんよ?スマホ片手に写真撮りまくって「これ、マジ映えるわ~♪」とかお客さんが連発するかもしれません。

それで半年後、今度は広まる訳ですよ。「ここが話題のクソまずラーメン店!」とかいって。Twitterで呟かれまくるんです、「うわっやっぱマズッ!」とか「安定のマズさ」とか。容易く想像できませんか?

結局ラーメン屋は「美味いラーメン」って商品の肝を抑えてなければ、健康に良かろうが、オシャレだろうが、次世代ハイテク機器だろうが、イケメンお兄さんだろうが、「洒落臭せぇんだよっ!」って突っ込まれて終わるんです。

退塾が連発している学習塾経営者の方が、もし仮にこのブログを見てくださっていたら私は言いたい。当たり前の商品の肝を本気で考えた方がいいと。学習塾の商品の肝は「成績UP]です。それをお客様は求めて塾の門をたたいている。

「いや、うちの塾は成績UP至上主義じゃないんで…。」って思った人。

「いや、うちのラーメン屋は美味しさをうってる訳じゃないんで…。」って言ってるのと同じです。

大学受験とか、都市部の中学受験とか、小学校受験とか、そういう私のような庶民とは思考も生活レベルも全く違う客層をターゲットにしている塾は知りませんよ。

でもね、私のような適度な田舎で普通のご家庭を相手にしている塾なら、お客様がわれわれ学習塾に求めているのは、ほぼ100%成績UPです。それが提供されてないなら、お客様が来ないのは当たり前。塾が潰れるのも当たり前です。

今の保護者の価値観にあなたはついて行けているか?

商品の肝である「成績UP」を謳わずに、洒落臭い付属品的なものばかり(プログラミング、英会話教室、アクティブラーニング、パソコン教室、考える力、生きる力、人間力)を打ち出している塾のホームページを見ていると、今の保護者の感覚から程遠い感覚を持っているな、と感じる部分が多いです。

今、学習塾経営をしている方の年齢層って30代後半~50代後半くらいの人が多いんですかね?で、想像するにそういう人たちの親って、父親はバリバリ働いて休みの日はテレビの前でゴロゴロってパターンも多かったのかもしれません。母親は家事やパートに出かけ忙しく…、父親と母親が会話しているところなんかほとんど見たことない。みたいな家庭が典型的だったのかもしれません。

で、子供は家でファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイです。変わり者はPCエンジン!親との会話もあんまりない。話すことと言えば「宿題したの?」「勉強しっかりしてるのか?」「うるせぇな!」です。

そんな典型的な昭和の幼少期を過ごしてきて、今は塾の経営者。価値観は大丈夫ですか?もしかして、自分の幼少期の価値観を教室に持ち込んでませんか?自分の幼少期に家庭で出来なかったことを塾でやろうと思ってませんか?

自分の幼少期と言えば、家族で出かけることも少なく(当然、外で何かを体験する機会も少なく)、塾に行けば勉強の詰め込み。今流行りの思考力とか表現力とか、そういうものが育つ土壌がなかった。それじゃ、ダメだ。今の時代、そういう知識だけの勉強は役に立たない。「家族でできない何かを塾で教えてあげなきゃ。」みたいに勝手に意気込んでませんか?

時代遅れ、その一言。

大丈夫です。今のご家庭は、そういう面について、われわれ学習塾に心配される覚えはないんです。今、我々学習塾が相手にしているお客様は、子供との体験とか子供とのコミュニケーションとかは大事にされている家庭が多いです。

我々の幼少期とは違う。子供の運動会に父親が仕事で来ない、という時代ではない。(もちろん、仕事で来れないご家庭はあると思いますが。)

幼稚園の運動会に行けば、お父さんも来てます。おじいちゃん、おばあちゃんも来てます。そこに来ているお父さんは、われわれの父親世代とは違って、仕事の疲れも見せずに子供と一緒にダンスをするお父さんたちです。子供と一緒にはしゃいでいるお父さん、お母さんたちです。

たぶん、考える力とか、人間力とか、そういうものはご家庭で十分に教えられる。何でバーベキューがこれだけ流行っているんでしょうか?何でアウトドア用品がこれだけ売れるんでしょうか?何で車中泊ができる仕様のミニバンが売れるんでしょうか?

今のお父さん、今のお母さんは、仕事で忙しくても休みの日には子供たちと一緒に遊ぶんです。子どもたちと話すんです。人間としての力を鍛えているんです。今のご家庭の子供に対するコミュニケーション力とか、教育力を舐めたらダメですよ。

で、今のお父さん、お母さんは仕事に家庭に趣味に忙しいので、時間的にシビアで頭がいいです。バブル期と違い余裕がないご家庭が多いので、お金にも賢くシビアです。

学習塾のパソコン教室?プログラミング教室?英会話教室?体験教室?

いや、あなた学習塾の先生でしょ?パソコンのプロじゃないでしょ?プログラミング、ホントにできるの?ネイティブレベルで話せるの?ホントに家庭でできないレベルのものを提供してくれるの?(ただ単にタブレット使っての学習なら、家庭でできます。そんなの皆知っています。)

限られた時間、限られた資金を偽物に使いたくない。そう思うご家庭が多いと思います。(今後ますます増えると思いますよ。)

そういうお客様が、われわれ学習塾に唯一求めるもの。時代が変わっても普遍的に求め続けられているもの。

「成績」ですよね?「成績UP」ですよね?

そこだけはわれわれは譲っちゃいかんのです。そこだけは、今の若い保護者も学習塾に求めてくれている。

それでも人間力とか考える力に自分の仕事を求めるなら、月謝をうんと安くして、家庭での教育力が期待できない層をターゲットにしたらいいと思います。カツカツの状況でほとんど子供と親の接点がない家庭とか、親が所得の低い外国の方だったりとか。(こういう話をするとすぐに過剰に反応する人いますけど、ターゲットを選定するのは商売の基本です。何ら差別的意図はありません。そもそも私の幼少期時代がまさに経済状況カツカツの家庭でしたから…。)

そういうターゲットなら「成績」以外の躾とか人間力的な教育の需要はあるかもしれません。まあ、経営はいばらの道でしょうけど…。

突然ですけど、A、B二人のパパ友の会話を想像してみてください。

Aパパ「〇〇ちゃん、△塾行ってるんでしょ?どうなの、あの塾?」

Bパパ「いいよ、あの塾。成績UPじゃなくて、メッチャ考える力つけてくれるし。」

そんな会話あると思いますか?この世の中に。Bパパのような人、存在すると思いますか?

Aパパ「〇〇ちゃん、△塾行ってるんでしょ?どうなの、あの塾?」

Bパパ「いいよ、あの塾。うちの娘、メッチャ成績上がってるよ。」

これが普通の会話ですよね?普通にこっちが想像できますよね?

2万円の月謝を払ってくれるようなご家庭が学習塾に求めるもの。単純に「成績」ですよ。私の周りの子持ちの友達だって第一声「お前の塾、成績上がんの?」ですし。私だって自分の子供を塾に入れるとしたら「成績上がるところ」探しますし。

まとめ

今現在、生徒数が減って困っている学習塾経営者の方。

まず、生徒の成績が上がっているのかどうか、よ~く考えてみてください。

「自分なりに」じゃダメですよ。周りの塾と比べて、自分の塾の方が自信を持って成績を上げていると言えるかどうか。

で、「いや、やっぱり自分の塾は成績上がってない…。」ってなるんだったらやることは一つ。「生徒の成績を上げること」ですよね。

絶対に訳の分からない営業に引っかからないでくださいよ。これをやれば問い合わせ5倍とか。講師不要の新システムとか。次世代型のタブレット学習とか。集客セミナーとか。

最後に再びラーメン屋を出しましょう。

クソまずいラーメンしか作れないラーメン屋。

客が来ない。経営も苦しい。何をしたらいいだろうか?

経営者セミナーにも行った。デジタル看板も立てた。ブログも始めた。ホームページも作った。なのに客がいっこうに来ない。

なんてアドバイスします?

おそらく10人中10人言うでしょう。

「いや、そこじゃねえだろ。」って。

「まず、ラーメンの研究しようね。」って。

不味いラーメン屋さんは、ドラッガーなんて読む必要ないんです。もっと手前の手前、たった一つのやるべきことがある。ラーメンを美味くすること。

学習塾も同じです。個人塾なら、なおさらです。成績を上げられない個人塾は、不味いラーメン屋さんと同じなんです。