客を呼べる実績とは?成績UPとは?

どういう塾が流行ってると思いますか?大手学習塾じゃなくて個人塾での話です。

「ああ、あそこ売れてんな。勢いあるな。」パッと思い浮かぶ塾ってどこかありますか?

ダメなヒトダメなヒト

いや、俺、他の塾興味ないしぃ~、自分のことだけで精いっぱいだしぃ~。まぁ~少なくともうちは流行ってない!

「実績がある塾」「成績を上げてる塾」じゃないですか?実際のところ。

「次世代型の塾」って思い浮かんだ人います?

「ハイブリッド型の塾」って思い浮かんだ人います?

「生徒一人一人にあわせた塾」って思い浮かんだ人います?

私は全くそういう塾は思い浮かばなかったですよ、ゼロです、ゼロ。

ホント単純に自分の塾より成績を上げてる塾、自分の塾より合格実績出してる塾、そこが自分のところより売れてる塾。単純な話なんです。

じゃあ客を呼べる実績ってどの程度なのか。言い換えればインパクトがある実績ですよね。

埼玉県であれば、「北辰テストの偏差値が塾生平均で60以上」は相当インパクトあります。

「偏差値65以上の公立高校に毎年2ケタ合格」とか。

「定期テストで450点以上の生徒が2ケタ」とか。

成績UP関連で言えば「受験生の偏差値が平均で5UP」とか。

「定期テストでの伸びが塾生平均で80点UP」とか。

そういうレベルですよね。

よくあるじゃないですか、「A君、5教科合計100点UP」みたいな謳い文句。これはね、もはやインパクトなし。そのくらいはどこの塾でも達成できる。というか1人の生徒に限れば全然ある事象なんで、母数の多い大手学習塾にその程度の実績では数で負けます。

1人の成績UPで謳うなら「5教科合計200点UP」くらいは欲しいですよね。もともと五教科で230点くらいだった生徒が430点になったら、さすがに凄いですよね?たぶん大手塾でもなかなか出せない。

この話聞いて「いや、それはさすがに出ないでしょ?」って思っているとしたら、その人はたぶん成績でお客を呼ぶことはできないと思います。「普通、無理でしょ。」っていうことを実現させてこそ、インパクトあるんですから。1人の実績で客を呼ぼうと考えているなら、笑っちゃうくらい、信じてもらえないくらいの実績が必要です。でもね、おそらく実績出して売れてる塾ならこのくらいの成績UPはありますよ。

(ちなみに私の塾でさえ今年の受験生に189点上げた生徒いますからね。外に出してないですけど。)

自立型個別指導塾はなぜ実績を謳わないのか?

まあ単純に実績が出てないからでしょう。

さすがに学習塾なんで全く出さないのはマズイってことで、ホームページをくまなく探すと出てくることもあるんですけど…。

いやいや、ホントこんなところに載せるなよ。こんなところに辿り着くの学習塾ホームページマニアのMr.Mくらいだよ?ってところに書いてある場合が多い。

実績謳ってるところ、実績に自信があるところはもっと堂々と分かりやすい場所に合格実績とか書いてありますよね。

偏差値40~50くらいの公立高校で、4,5名だとインパクト薄いというか逆効果になるような気がしますからビビってしまうのは分かるんですけど…。でも、こういう実績でも堂々と出して「畜生、来年こそは!」みたいに自分自身の尻を叩く必要はあると思うんですね。

自立型個別指導塾が成績を上げられない5つの理由

①無制限に生徒を呼べない

これに関することは個別指導に関する記事で以前に書きました。まあ自立型個別指導塾ってどのホームページ見ても「通い放題」っていう商品売ってるんですよね。ってことは、「通い放題」っていうコースとってない生徒は、当然通い放題、飲み放題、食べ放題できない訳で…。

そりゃそうですよね、「週1」コースの生徒が毎日塾に来てたら示しつかないですもん。これ結構辛くないですか?成績伸ばす方としては。だって「週1」で成績伸びないでしょ?で、自立型個別指導塾って指導スタイルがほぼ自習じゃないですか?だから、自習すら呼べない危険性がモリモリてんこ盛りな訳ですよ。

これ、以前集団授業のメリットでも書きましたけど、集団授業ならいくら自習呼んでもお客さんに示しがつくんですよ。自習は明らかに授業じゃないから。だから、集団授業なら無制限に生徒呼べるわけですよね、強制的に。(しかも、自立型個別指導塾は「強制」という言葉と性質が相反してる部分もあるんでさらにピンチ。)

つまり、自立型個別指導塾で成績上げるには「通い放題」コースとってもらう必要が結構あるんですけど、それは前回の記事で示した通りデータ的に超不利なんですよ。小・中学生の通塾頻度は「週2」がかなりのボリュームゾーンですから。(詳しくは前回の記事をご覧ください。)

集団授業なら無料の補習とか自習という名目で「週4」でも「週5」でも生徒を呼ぶことできますからね。

②雑然とする

集団指導なら周りで勉強している生徒は、大体みんな自分と同じ学年ですよね。まあ受験生なら、皆周りは受験生な訳ですから、周りがみんな必死な訳です。

でも、個別指導ってのは自立だろうが何だろうが、その空間は玉石混交。中1もいれば中2もいる高校生も小学生も。

いくら静かな空間って言ったって雑然としますよ。生徒によって空気感が違いますから。

まあそんなあやふやな表現でなくても、例えば小学生の「先生、この字なんて読むんですかぁ?」そういう質問一つにしたって受験生には耳障り。「そのくらい、自分で調べろや!」って頭の中では考えてる訳です。

中1生がな~んかのんびりページめくったりする訳ですよ。それ、見るだけでホント必死な受験生は腹立つ訳です。

「その空間の全員が1つの目標に向かって」という体制が作れないのは、やっぱり空気感的には不利だと思います。

③自分自身が決めるという限界

自立型個別指導というのは目標も自分で決めるんですよね、きっと。一応、先生と相談しながらって感じですか?

その時点で私は「そんなに伸びないパターン」に陥る気がするんです。だって自分自身で高い目標設定できます?大人でも高い目標って設定しづらい。

理由は2つ。

1つは自分で決めると自分が知ってる世界(範囲)でしか目標は設定できないから。例えばあなたが3か月後、初めてハーフマラソンに参加するとします。で、立てる目標は「完走すること」ってパターン。結構多いと思うんですよ、このくらいの目標が。あなたはランニング初心者で自分がどの程度の距離走れるか分からない。で、ハーフマラソン参加者の相場も分からない。トレーニングの相場も分からない。知ってる世界が狭いんで、とりあえず今の自分から測った尺度、それが「完走」。

もう1つは自分が決めると甘えるから。高い目標設定はそれだけの努力、言い換えれば苦しみがあるのを知ってるから。だから低い設定で満足しようとしてしまう。それは小学生でも、中学生でも同じ。さっきのハーフマラソンの例だって、例えば「2時間切りで走る」って目標設定でも良い訳です。でも、それを達成するには「完走」よりも苦しいトレーニングがあるのは容易に想像できる。だから、低い目標で甘んじてしまう。

自分で考える、自立する、聞こえはいいですけど、それで追い込める人間なんてそうはいませんよ?小学生、中学生ならなおさらです。

ジョン・キムという韓国人法学者が言っています。

「短期的な目標を設定する際には、富士山よりエベレストを目指すことです。目標が高かろうが、低かろうが、それを100%達成することは難しく、たいていは目標の7,8割に落ち着きます。だからこそ限りなく高い目標を立てて、自分に強い負荷をかける必要があるのです。」

その高い目標設定をしてあげるのが塾の講師なんです。高い目標設定を強引に我々がするんです。生徒自身はほぼ100%低い目標設定をしますよね。それを高い目標設定に持っていくには、データとか根拠が必要です。「えっ、そんなに高い目標でも達成できるの?」っていう実感を持たせることが大事。

例えば偏差値45の生徒が偏差値48くらいの学校に行きたい…。とか言ってくるじゃないですか。そこはもう強引に偏差値55くらいは行けるってハッキリ言うんです。もちろん、説得力持たすために何かしらの根拠は必要ですけど。それが塾講師としての大事な仕事の一つだと私は思いますけどね。

生徒自身が考えた目標設定を一緒になって「そのくらいがいいね。」なんて言ってるようじゃ、天覧山の7割くらいしか登れないんです。

あ、ちなみにさっきのハーフマラソンの話ですけど、どうせやるなら「三か月で1時間30分切り」です。できる訳ない?いや、そういう人実際いますから。アナタだってできるはず。

④集団意識・競争意識を利用できない

この部分は先月、とある塾長からアドバイスをいただいたのですが…。集団意識・競争意識を利用できない個別指導はかなり不利だと私は実感しているところです。

その塾長からいただいたアドバイスに従ってこの1カ月集団意識・競争意識を利用してみたところ、普通に成績上がりますし、何より生徒がダレなくなりました。詳しくは以前書いた記事を読んでください。

一見無理に見える高い目標も、競争意識とか集団意識があれば途中で脱落するリスクは減らせると思うんです。

スポーツだってそうじゃないですか?さっきのハーフマラソンの話ですけど、きっと一人でやるよりも誰かとトレーニングした方が、自分を追い込めますよね。「あいつには負けたくない。」とか「自分一人だけ辞めるわけにはいかない。」とか、普通に思うんじゃないでしょうか。

⑤経営者の資質の問題

数々の失礼な発言にさらに失礼を重ねるようなことを言ってしまいますが、自立型個別指導塾で起業する経営者の資質も「生徒の成績」に関係するのかな、とは思います。

ここからはホント推測ですよ。全然違ってたらスルーしてください。前提としてホントに「自立型個別指導塾が成績UPに最高の形態」だと信じて独立した人もきっといるでしょう。それは分かってて言います。

しかし、中にはこういう人もいると思うんです。

「自分で0から始めるのは不安、でもフランチャイズ加盟は金がかかる、集団指導は技術的に自信がないし、個別指導塾は講師の人件費もかかるし採用も大変そう…」

「えっ?自立型個別指導塾?なになに、フランチャイズと比べると開業資金がずいぶん抑えられる?集団授業もしなくていい?パソコン使って基本的に質問対応だけだから自分一人で十分できる?講師の人件費かからない?でもってサポートも結構ある?丁度いいじゃん!」

で、起業した人。「自分はこれがやりたい!」「自分はこうあるべき!」「自分はこれを信じている!」という起業の信念みたいなものでなく、「丁度いいものがあったから、それ使えば何とかなりそう。」で起業した人。「いいとこ取り」感覚で起業しちゃった人。

こういう感じのパターンだとやっぱり人はついて来ないと思います。自分自身が「丁度いい」で人生の勝負に出ちゃった人が、生徒を「追い込む」ことなんてできないですよね?だって自分自身さえ「追い込む」ことを知らない訳ですから。生徒とか保護者との重要なやり取りの中で、無意識に「丁度いい」を探るような気がするんですよ。

小中学生は敏感ですから、「こいつは凄い奴だ。」「こいつはダメだ。」ってすぐ判断します。個人塾の塾長ってやっぱり「ぶっ飛んでるけど、凄い奴。」じゃないとなかなか生き残れない。「凄い奴」の下でやるから何とか勉強頑張れるし、辛くても耐えられる。何より人間的に面白いから通い続けられる。だから成績も伸びる。

「丁度よく儲けて、丁度よく楽をしよう。」って考え方だと客を惹きつけるような実績は出せないと思います。

成績UPに「自立」は必要、それは間違いない。

自立型個別指導塾の言い分としてよく使われるのが、従来型の集団指導では「自立心がつかない。依存型の人間になる」的なことが言われます。まあ一見、すごい説得力がありそうな文句なんですけど…。

たぶんね、集団指導を続けている経営者で実績出してる人は皆こう思ってるんじゃないですかね。

「何言ってんだ?素人が!お前のところの塾よりもうちの塾の生徒の方が自立しとるわッ!」って。

ハッキリ言いますけど、集団指導やってようが個別指導だろうが、最終的に成績上げていくには生徒の「自立」は絶対に必要ですよ。それは間違いない。「自立」が大事であるのは私も同意です。とくに上位生になればなるほど「自立」してなきゃダメ。

で、ここで私が言いたいのが「自立」が求められる上位生が、なぜかバリバリ集団指導の進学塾に多いということ。なぜか自立型個別指導塾が主張する「自立心を奪う集団指導塾」の方が自立心を持っているであろう上位生を輩出しているという事実。

実績出しているところの塾長なら皆知ってますけど、「自立」を作るのに必要なのって「システム」じゃない。ありきたりの言葉になりますけど、「自立」するかどうかなんて「気持ち」の問題です。「自分はこのままじゃダメだ、どうしよう?」とか「自分にはできる、まだまだ上を目指せる!」とか、そういうことを考える気持ち、意識。そういう問題意識とか、自信とか、そういう魂の内なる炎みたいなものを灯してやれば、自分自身で考えて行動するようになるでしょ?

実績メッチャ出してる塾の先生の話。そこは週5で通塾。生徒たちの学習に関しては鬼レベルで強制してます。でもね、自立してますよ生徒たち。メッチャ厳しい課題をクリアするために、自分の意志で塾に早く行ったり、学校の隙間時間見つけたり。友達にヒントもらったり、逆にヒントあげたり。頭が良い奴が何をやっているか観察したり。これ、メッチャ自立していると思いません?

いいですよ、自分の経営戦略として集団指導塾を「自立を妨げる、考える力を奪う悪の親玉」にし立て上げるのは勝手です。で、自分の塾のシステムこそが自立を育てる、考える力を育てるって売り込むのは自由です。誰かを貶めて自分をよく見せるっていう戦術も古典的にありますから。

でもね、本当に自立型個別指導のシステムこそが「自立」を育てる、「考える力」を育てる、なんて勘違いしてるとしたら、それはヤバいですよ。そんなんでは、やっぱり生徒の成績は上がりませんよ。生徒の「自立」とか「考える力」を育てるのは、先生とのコミュニケーションだったり、周りとの競争だったり、何かを乗り越えたときの達成感だったりする訳です。そこにシステムは関係ない。(と私は思います。)

で、もう一つ言いたいことが。自立型個別指導塾が「自立」「自立」って言いますけど、定期テスト300点以下で偏差値40以下の生徒に自立もクソもないですからね。

バスケのど素人に「自立しろ」って言いますか?何やっていいか分からんでしょう?「いや、そういう段階ではある程度やることは示してですね…」ってパターンの言葉が返ってくるんでしょうけど。

「君はまず、ドリブル練習からしようか。まだ慣れてないから100回からな。」みたいなのが自立型個別指導塾だとしたら、我々は「お前はど素人だから、1000回ドリブルしろ!誰よりもしろ!」っていう訳です。考えてほしいのがどっちもこの段階では「自立」もクソもない訳ですよ。

で、どっちが勝ちますか?どっちがまず上手くなりますか?「自立」ってのはある程度の技術が身につかないとできない訳ですよ。何をやっていいか分からん状態で「自立」しろって言われたって、暗闇で出口を探すようなもんです。

まず、ドリブルができるようになって、パスができるようになって、シュートができるようになって…。それで初めて自分がどういうプレーヤーで、チームでどういう役割を担って、どうやって勝利に導くか考えられるようになる訳でしょう?そこでようやく「自立」するわけですよ。

別に何と言われようと、私は自分の塾のやり方を今のところ自信もってやってますし、「自立」とか「考える力」って面でも、うちの塾の生徒たちは自立型個別指導塾の生徒たちに全然負けてないと思います。

ただね、なんか集団指導を戦前の全体主義的なイメージみたいな感じで語られることには少々腹が立ちますよね。で、もっと腹立つのが、そういう授業受けてると能動的な生徒が出来上がるとか、考える力がつかないとか。

集団授業なめないでください。

結局、借り物の言葉だけの「自立」「考える力」システムなのか、生徒の成績を上げるために自分の血と汗から出た「自立」「考える力」を追求する指導技術なのか、その違いですよね。(当然、自立型個別指導塾を経営している人の中でも情熱持って、日夜指導法とか研究して実績出している人もいると思いますよ。)

後半はだんだん感情的になって熱くなってしまいました、申し訳ございません。私もまだまだ未熟者ですけど、いちおうプライド持って集団指導塾経営してるもんで…。