管理人の塾は圧倒的に「厳しい塾」

私の塾ははっきり「厳しい塾」です。

あえてそう見せてるところもあります。

とにかく世間的評価は「厳しい塾」一辺倒です。

問い合わせに来たお母さま方から

「こんな厳しい塾でうちの子が耐えられるか心配なんですが…」

そんなことを言われるのはしょっちゅうです。

 

また、ある中学校では他塾の生徒たちが私のことを鬼のような奴だと噂しているとのこと。

おしゃべりしたら首根っこをつかまれて外に出されるだとか、怒って生徒のスマホを壊したとか…

私、手の指が超短いんで中学生の首なんかつかめませんし、損害賠償が怖いんで絶対に生徒のものとか壊しません。

確かに生徒と生徒の荷物を外に出して帰らせたことは何回かありますし、教室のホワイトボードやごみ箱を怒って壊したことはありますが…

噂ってどんどん大きくなるんですよね。

 

別の記事にも書きましたが、そのおかげで他と差別化できていますし、良い生徒さんが多く集まってきてくれるんで良いんです。

☞「厳しい塾」で差別化

優しい、楽しい、月謝も安い、それなのに…

ちょうどこの記事を書いている今週。

ある問い合わせがありました。

現在、他塾に通う中学3年生。

お母様が今の塾を辞めさせてうちに入れたいとのこと。

 

その生徒が通っている今の塾は、「先生が優しい、友達もいて楽しい、月謝も安い。」生徒が気に入る三拍子がそろってるようなんです。

本人も今の塾の先生のことは好きで、塾も離れたくないらしいんです。

しかし、成績が上がっていない。

たぶん、うちの塾は「先生は厳しい、友達がいても話す余裕などない、月謝も安くない。」生徒が気に入らない三拍子がそろってます。

しかし、お陰様で成績を上げるということではそこそこ地域に知れ渡っているようです。

 

私は嘘を言うのが嫌なんで、はっきり伝えました。

「今の成績だとうちに来てもかなり辛いですよ。たぶん分からないことだらけです。しかも我々は手取り足取り教えませんので、お子様が受け身では耐えられないと思います。しかも受験生ですから、塾が空いている日は毎日来てもらいます。そういうことを覚悟の上で、本人が体験してみたいということであれば来てください。」

これだけ言っておけば、ずっと甘い環境にいた生徒だし、本人は今の塾に残りたいみたいだし、たぶん体験授業には来ないなと。連絡は来ないなと。

でもね、来たんです。

来週1週間、塾が空いてる日はすべて体験に来るとの連絡が。

お母様が言ってました。

「本人はまだ納得してないところがあるようですけど、何とか説得しました。もしお手数でなければ、先生からも少しお話いただけると助かります。」と。

 

「優しい、楽しい、月謝も安い。」一見、いいことだらけですよね。

でもね、我々は学習塾。

どんなにいいことがたくさんあっても、「成績が上がる」これがなければ結局見限られます。

 

「優しい」って別に学習塾の先生じゃなくたっていいんです。親戚の叔父さんでも、お祖母ちゃんでもいいんです。行きつけの床屋さんだっていいんです。

「楽しい」って別にスマホでいいし、友達と遊園地でも祭りでもいいんです。

「安い」って探せば他にいくらでもある。安さをもとめるなら通信の教材だっていいんです。

 

でもね、「成績を上げる」っていうのは代わりを見つけにくい。

だから我々が存在する。

そこにこそ我々の存在価値がある。

「成績が上がる」っていう魅力を手放した瞬間、極論ですが我々に存在価値はなくなる。

私はそう思います。

お金を払っているのは誰だ?

美容院でもサービスの提供を受ける人とお金を支払う人は一致します。

スポーツジムでもそうです。

でも、学習塾は違う。

サービスの提供を受けるのは子供。

お金を支払うのは保護者。

このズレが「成績を上げなくても存在できる塾」を生み出しています。

「優しい、楽しい、安い(=親が喜ぶ)。」これが揃っていれば、サービスの提供を受けている子供は満足です。

「辞めたい」なんて言わないですよね。

「塾が楽しい。勉強だってやってるよ。」

保護者の前ではそう言うでしょうね。

保護者だってそう言われれば満足です。

「あぁ、塾に入れて良かった。」

そう思って当然です。

でもね、塾に入って数カ月、テストの点が全然上がらない。

「おかしいな?塾に行ってるはずなのに…」

疑問を持ち始めますけど、相変わらず本人は塾には楽しそうに通っている。

「もう少し様子を見ようかな?」

そうこう言ってる間に1年。

成績は上がるどころか、下がる一方。

ついに保護者が痺れを切らし、退塾の電話。

 

成績の上がらない1年。

言いかえれば子供と親のズレを利用する1年。

この1年で売り上げを立てている塾、結構あると思います。

でもね、財布のひもを握っているのは当然保護者。

最終的な決定権を握っているのは保護者なんです。

子供がどんなに嫌がろうとも最終的に保護者がお金の支払いを拒めば、子供は退塾せざるを得ないんです。

 

お金を払っているのは保護者。

最終決定権者は保護者。

その保護者を満足させるには何をすればいいか?

答えは簡単。

子供の成績を上げること。

保護者はそのためにお金を払っている。

 

我々はそこを見ないとダメですよ。

授業を面白くしたり、優しい言葉をかけたり、当然必要なときもあります。

でもそれは、保護者が望む子供の成績を上げることを目的に行うんです。

「楽しい」とか「優しい」を目的にしてはいけないんです。それはお金を支払う保護者は望んでないことです。

 

当たり前ですが、保護者は子供を本当に愛しています。

子供のことを考えれば、最終的には本当に子供のためになる塾を子供が嫌がろうとも探しますよ。

たとえそこが鬼のように厳しいと言われる塾でも、子供のためにあえてそこを選びます。


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